大型の株主優待追加により、数日で2倍以上の価格になったセグエ。私の大きな反省(早売り)と共に、詳細を解説していきたいと思います。
株主還元内容
株式を3分割し、分割後の株式数で1000株で優待追加です。配当は少し分かりにくいですが、分割後で11円ですね。
当然これだけの大型還元追加となると株価は大きく上がっていくことが予想できますが、どこまで株価があがるかを推測する際に、まず優待も含めて1株あたりの還元金額を出しておくと、指標として使えます。
(分割後1000株取得前提)
前提 | 優待 | 配当 | 総合 |
---|---|---|---|
分割前 | 90円 | 33円 | 123円 |
分割後 | 30円 | 11円 | 41円 |
優待は分割後で3万円÷1000株で1株あたり30円。分割前ならその3倍で90円です。
株価別の想定利回りは?
今回これを受けてどこまで値上がりするか?それによって利確の選択肢を検討したいところです。
総利回り | 株価 |
---|---|
13.6% | 900円 |
10% | 1230円 |
9% | 1366円 |
8% | 1537円 |
7% | 1757円 |
6% | 2050円 |
5% | 2460円 |
同銘柄はこの優待発表まで長らく900円前後で推移していました。900円なら13.6%です。
株価はどのへんで落ち着くか?
これは大体6%程度だと予想します。直近で大型還元強化を発表して高騰した仲間にアイティメディアがいますが、同社も高騰が6%付近で落ち着いています。
よって、株価は2000円近くで収まる可能性が高いと予想します。
しかしやらかしてしまいました…
今回、横着してこの計算をしなかったんですよね…。今回は利確するつもりでいました。しかし…
売却価格、なんと1800円。安すぎワロタ。
私の心理を振り返ると…
ストップ高2連続の翌日、さすがにもう株価が決まるだろう…と思っていたんですね。その前夜、PTSで2200円くらいまで行ったんです。なのでストップ高あけはこのへんか…と思ってたのですが。
フタをあけてみたらなんと1700ちょいで株価を形成し始めたので、焦ってしまい1800円で利確。
😇利回りをちゃんと把握していたら冷静になれた案件です。
その後も株価は上昇
その日の終わり値は1840円。そして翌日は1993円です。夏の日の1993を思い出しました。
名曲ですね。まさに私の心情もこんな感じです。
データがないと雰囲気に流されがちなので、ちゃんと確認しておくのが大事と改めて肝に銘じました。ああ、あと数万円は取れたはずなのに…。
- 大型増配時、利確するなら利回り計算ちゃんとしよう
- 目安は利回りランキングを参考に
投資家には嬉しい大型還元。セグエの狙いは?
さてこれだけの強化。目的はプライム市場の上場維持です。
今回の大幅還元強化により株価は暴騰。昨年9月時点では全く届かなった時価総額も一気に達成となりました。
セグエに巨額の営業外利益が見込まれる話
今回の還元強化をやる前に、昨年秋に実はSBI証券とこんな契約を結んでいます。差金決済型自社株価先渡取引契約。
第一印象は、漢字が長くてようわからん、でした。
- 60万株の売却、いったんSBIで持つで!
- この株の保有は2027年までやるで!
- 保有期間中、4半期ごとに差額精算するで!
- 取得金額より高かったらセグエに払うで!
つまり、元々の契約の意図としてはプライム上場維持のため、流通株式数の増加をまずやりたかったので、大株主に放出打診をしたと。だけどそのまま放出すると単純に需給の問題で株価はだだ下がりになる。なのでSBIに担保してもらったということ。
今回の大型強化による株価向上はうまくいき、かつセグエはこの契約があるために大きく収益を伸ばすことになるんですね。
ざっくり60万株×1000円上昇として、6億円?
これどのくらいの規模感かというと
今回の本決算での純利益が6.6億なので、このまま株価が安定化するなら、来期は純利益が単純に2倍計算ということに…。
ただし計算あっているかよくわからないですし、この優待をやめるといったら剥落するんですけどね。
逆に言えばセグエは契約満期の2027年までは頑張るつもり、という予想も立ちます。
ということで反省
色々分析しながらこのレポートを書いているうちに、ますます早売りへの後悔の念が募ってきました。これも糧にしてこそですよね。
そして差金決済型なんとか契約。これについては企業側でこんなやり方もあるんだなぁと覚えておきたいなと思います。SBIとしては上昇分の恩恵がままセグエにもっていかれてしまうので何とも言えない感じなんでしょうかね。
株式還元強化とその前の布石(のつもりだったのかはさておき)として面白い流れだなと思い、今回記録しておきます。
本記事はこれら銘柄の購入を推奨するものではありません。投資判断は自己責任にてお願い致します。