もしあなたの持っている株が買値を大きく割ったなら「損出し」をすべきかもしれない。
損出しのメリット
損出しのメリットは大きく2つ。
- 取得単価を下げることができる
- ほかの取引の税金が還元される
損出しすべき銘柄の条件
まず、自分が売るつもりのない銘柄であること!長期的に保有するため、株価がどれだけ下がろうとも持ち続ける。そう決めた株ならバッチリだ。
次に特定口座であること。NISA口座では税金の還元を受けることができず、取得単価を下げるメリットしか享受できない。そしてそれはNISA枠の消費と天秤にかけることになる。(NISA枠が到底使いきれず、見た目の取得単価を下げるだけでもやりたいならアリ)
最後にほかの取引が同じ証券口座で行われていること。なんでかというと、ほかの証券口座だと確定申告まで還元がお預けになってしまうからだ。例えば通常取引をSBI証券でやってて、今回の損出しは楽天証券でやる…なんて場合だと、損出しはできるのだが確定申告が必須になるし、それ以降じゃないと還元も受けられない。
損出しをしたほうが良い理由
先に挙げた2点のメリットのうち「②ほかの取引の税金が還元される」ことが大きい。
例えば、先に銘柄Aの売買で100円の利益が出ていたとする。すると税金は約20円だ。しかし銘柄Bで損出しをして取得価格が100円下がったとする。するとこの20円が戻ってくるのだ。これを「損益通算」と言う。
どのみち将来的には株価は戻ると思っているなら…
損出ししないでただ待つより、損出ししてから待つほうがお得なのだ。
1000円の株が800円にさがり、1年後に1000円に戻ったとする。この間、何もせずただホールドしていたなら取得単価は変わらず損も出ない。
一方で800円に下がった時点で損出しをしたとする。損出しの方法は色々あるが、ここでは900円まで取得単価を下げられたとしよう。すると100円の損が出て20円の税金が戻ってくることになる。
つまり買値を割ったなら損出しをしたほうが実益が出るのだ。
損出しの具体的なやり方は?
①現物:当日に行うパターン
- 損出し対象の銘柄を100株取得
- 損出し対象の銘柄を100株売却
これだけ。例では100株としたが、実際は余力の限りまで株数を増やすことが可能だ。もちろん株数が多いほど、損出し効果は大きくなる。
注意点としては、必ずしも同じ価格で売買できるとは限らない点だ。成行でやれば、取得が1000円、売却が1001円になるなんてことはよくある。また指値でやると取得はできたものの売却がなかなかできず、その間に金額上がっていくことも。この点は臨機応変にやるしかないし、最初から数円の差は手数料とみて成行でやるかだ。
②現物:当日に行うパターン逆版
- 損出し対象の銘柄を100株売却
- 損出し対象の銘柄を100株取得
少なくとも1単元以上を先に保有している必要があるが、売却→取得の順番も可能だ。ただルール上、全取引終了後に取得→売却の順番に直され再計算される。翌日に金額がその前提に変わるぞ。つまり①を実施した場合と同じ金額結果に是正されるのだ。
③現物:日を跨ぐパターン
- 損出し対象の銘柄を100株売却(初日)
- 損出し対象の銘柄を100株取得(翌日)
この方法が本来「損出し」として広く知られているパターンだ。
ただしこの場合、売却・取得にタイムラグがあるため、近しい金額で売買ができるとは限らない。得をする可能性もあるし、損をする可能性もあるぞ。
④信用取引を利用するパターン
信用取引をしているなら、この方法が確実に同額で損出しができるので良いやり方になる。
私は信用取引をしていないので、詳しいやり方はネットで検索だ!(適当)
まとめ:長期保有前提なら損出しはやらなきゃソン
○○ショックなどで大きな下落に遭遇した時、どの株を買うのかがまず大事なことだが、その傍らで資金効率を高めるためにも損出しは必ず実施したほうが良いアクションの一つだと思う!
ぜひ理解して有効活用してほしい。